リサイクルショップに持ち込むことも考えたけれど……(写真はイメージ。写真提供:photoAC)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは山形県の60代の方からのお便り。病気を患い、いままで着ていた服が着られなくなってしまったため、仕方なく断捨離に取り組んだところ――。

ワンピースと心の整理

病気になり生活が一変。洋服も、いままで着ていたロング丈のジャケットやワンピースなどが着られなくなった。値札が付いたままの物もあり、こんなにも買っていたのかと反省。好きで購入した物ばかりだったが、思い切って手放すことにした。

まず身近な人に声をかけて、気になる物があれば持ち帰ってもらった。「まだ新しいのに、いいの?」「これ可愛い!」と評判も上々、実際に着用して見せてくれた人もいて、うれしくなる。

リサイクルショップに持ち込むことも考えたが、身近な人に再利用してもらう楽しさは別格だと感じた。ひと昔前なら、親戚と子ども服のおさがりをやりとりするのが当たり前。いとこのお姉ちゃんが着ていた少し大人っぽい洋服に、ワクワクしたものだ。

仕方なくした断捨離だったが思わぬ喜びがあり、何より自分自身の物と心の整理になった気がする。


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