郊外にある今の施設のいいところは――(写真はイメージ。写真提供:photoAC)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは愛知県の80代の方からのお便り。体調を崩し、約1ヵ月の入院の後、郊外にある今の施設に移ってからの楽しみは――。

歩くこともおぼつかず

いまの施設に入所して、3ヵ月近くが過ぎた。この夏、救急車で病院に搬送された私。病名は、熱中症に加えて、重度の栄養不足。当初、入院期間は2週間と言われたが、実際には1ヵ月と1週間かかった。

もともと暮らしていた施設は自立型だったので、倒れた後、歩行がおぼつかなくなった私は戻ることができず、急遽、別の施設を探すことに。

そして、その日の午後には新しい施設に引っ越した。私は単身者なので、姉妹やその子どもたち、さらにNPOの人たちが協力してくれてありがたい。

私の人生で最後となるであろう住処。とりあえずベッド一つ置くと、あとはわずかな空間だけが確保できた。