全国比例での挑戦を決意して

大阪では落ちたけれど、全国にはまだ国会に辻元が必要だと思ってくださる方もいるかもしれない。もう一度、今度は全国比例で挑戦してみようと決心しました。

まず始めたのが全国行脚です。これまでは都市型の政治家でしたから、小さな村や町など含めて日本各地を歩き、皆さんの声を直接聞いてみようと思ったんです。

熊本のある村で村議会議員を務める80代の女性に、「日本には女性の政治家が少なすぎる。私は次の選挙にも出る」と言われた時は、自分はまだ若造だと痛感しました。

京都で街頭演説をずっと見てくれていた若い男性に、「僕は在日コリアンです。今、外国人排斥の雰囲気が怖い。僕らを守ってください」と言われたことも。

富山では、夕方の演説会を朝から待っていてくれた20代の青年がいました。夜勤明けの介護士さんで、「一度寝たら起きられないかもしれないから」と。彼は自分の仕事が好きで誇りをもっているけれど、低賃金で生活が苦しく結婚もできないと訴えました。

一日も休まないと決めて始めた全国行脚。最初はしんどいときもありましたが、だんだん心が澄みわたり、「もしかしてお遍路ってこういう感じかな」と思いました。

社会の分断が進み、フェイクニュースや誹謗中傷が横行しています。私もデマや嫌がらせなど、何度も怖い目に遭ってきました。けれどみんなで声を上げれば、社会を変えることはできる。希望を捨てずにつながっていくことで、自分も社会もアップデートできると信じています。