宇崎竜童・阿木燿子夫妻。宇崎さんはアーテスト活動50周年を迎え、4月14日に「宇崎⻯童 〜風のオマージュ2023〜」が開催される(撮影◎米田育広)
昨年開催され、好評を博した宇崎竜童さんのコンサート「風のオマージュ」。今年、宇崎さんがアーテスト活動50周年を迎えることに合わせ、4月14日に「宇崎竜童 〜風のオマージュ2023〜」が開催されることになりました。
公演のプロデューサーを務めるのは、公私ともに名パートナーとして知られる作詞家の阿木燿子さん。昨年に引き続き、第1部はレクイエムをテーマに、宇崎さんにゆかりの深い方々・松田優作さん、原田芳雄さん、桑名正博さんらに捧げたノスタルジックな楽曲を。そして第2部では、ノリのいいナンバーとしっとりした楽曲に浸れる展開になっています。
公演に先駆けてお届けする宇崎竜童・阿木燿子夫妻対談の前半では、「風のオマージュ」再演に懸ける熱い思いと、お二人の出会いについてうかがいます。
(構成◎上田恵子 撮影◎米田育広)

胸に沁みていくような、心に残るコンサートに

宇崎 今年のコンサートは、前回よりさらに楽しんでいただけて、聴いた方の胸に沁みていくような、心に残るものにしたいと思っています。本当はもっと肩の力を抜かなきゃいけないんだろうけど、ちょっとまだ力が入ってるかな(笑)。まあいくところまでいって、そこから当日スッとクールダウンすればいいかと、今はそんな気分でおります。

阿木 思えば私たちが当日を一番楽しみにしているのかも。再演なので、前回と同じ2部構成ですが1部、2部どちらも若干曲目は変えて、さらにそれぞれの色を濃くした感じでしょうか。考えるだけで目眩がしそうなくらい楽しみです。

宇崎 本当にそうだね。きっと去年観てくださった方の中で、今年も、と思ってくださる方もいると思うんです。なので前回と同じではなく、さらにグレードアップしたものをお届けできればと。 何しろ去年はコンサート直前に小腸憩室炎になって、小腸を40cm切る手術をして、術後2週間の体でステージに立っていたからね。

阿木 あの時は本当にびっくりして。病院に行ったら腸に穴があいてるんじゃないかと疑われて、「即手術した方が!」と。私が駆けつけた時にはすでにお医者様が集まっていて、手術の承諾書のサインを迫られた。なのに当の本人は木梨(憲武)さんに電話して、のん気に「これから腹切るんだよ~」なんて言ってるんだもの(笑)。結局、その病院で開腹手術をして1週間入院することになりました。

2022年の『風のオマージュ』で(写真提供◎キョードー東京)