マンガ作家の山本美希さん(左)とマンガ研究者のトミヤマユキコさん(右)(提供:『女子マンガに答えがある』)
大人の女性をメインターゲットにした「女子マンガ」。マンガ研究者のトミヤマユキコさんいわく、「恋愛だけではなく女の人生の大変さなども描かれるなかで、現代女子が生きていくためのヒントを見出せることも特徴の一つ」とのこと。トミヤマさんとマンガ作家の山本美希さんが、女性用マンガと男性用マンガの主人公の違いについて語ります。

読者の現実に近い設定

山本 幅広い年代の作品を取り上げた結果、描かれる女性像の変化などは感じましたか?

トミヤマ キャラクターたちの経済状況は時代によって大きく変わりますし、年々リアルになってきていますね。最近の作品だと、『プリンセスメゾン』の沼ちゃんが典型的ですが、年収300万円いかないくらい、というのは、読者の現実にかなり近いのではないかと。

憧れを刺激するキラキラした生活ではなく、地に足のついた生活がかえって魅力的に見えてくるという逆転現象が起こっていると感じます。

あとは恋愛モノでも「結婚して子をなす」のがマストではなくなりましたし、結婚を選択するカップルについても、共働きが当たり前で、専業主婦だとちょっと意外に感じられるようになってきています。このように経済状況と結婚観の描かれ方がかなり変わってきている一方で、変わらないものもあります。