NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』では、主人公モネが働く会社のお茶目な社長役を演じている。社長一推しのキャラ「コサメちゃん」と「傘イルカくん」も人気(写真提供:NHK)

若者に慕われる大人とは?

僕の役は、主人公のモネちゃん(永浦百音/演じるのは清原果耶さん)が気象予報士になるために上京して働き始める「ウェザーエキスパーツ」という会社の社長。どういう人物を演じればいいのかな? と自分なりに考えました。

東京でモネちゃんを見守り、成長を促すわけですから人間力のある男でなくちゃいけないなと。それで制作サイドのスタッフと初めて打ち合わせをした時に、「社長とはいえ上から目線で威張るタイプではなくて、若い人達に愛される人物がいいな」と提案したんです。みなさんの賛同を得て、そこから具体的な役作りをしていきました。

いつもニコニコとしていて誰に対しても気さくに接し、「うんうん」と若い人の話にも耳を傾ける。それから汚いジジィは嫌われちゃうじゃない? だから清潔感があって、ちょっとオシャレでね。つまり、柔軟性と好奇心と遊び心を備えているってこと。え、僕に重なるって? たしかに普段若い人たちとコミュニケーションを取るために心がけていることかもしれないな。

ただし安西は一代で会社を築いたという設定なので、経営者としてのシビアな側面も少々加えてみました。それが僕の思うリアリティなんだな。

 

「アセルちゃん」が欲しい!

それにしても清原さんの表現力はすごい。撮影中、僕もさまざまな表情を向けられて見惚れちゃってね。清原さんだけでなく、若い役者さんがみんな上手いの。僕が一番たくさんNGを出しているんじゃないかなぁ。「コサメちゃん」と「傘イルカくん」に続いてもう一つ、「アセルちゃん」って名前のパペットを作って、間違えたら口をパクパクさせながら「メンゴ」と言って誤魔化しちゃいたいくらい。(笑)

誰にとっても生きていくというのは大変なことなのだけれど、モネちゃんにとってウェザーエキスパーツという会社が実り豊かな場であるように。延(ひ)いては視聴者のみなさんに「今日も頑張ろう」というパワーを提供できたらいいなと思いながら演じています。