心のままに踊ると解放されて楽しい

暗い店内に光るレーザー。楽しそうに踊る男女。みんなとびっきりおしゃれだった。親友に手を取られ、ドキドキしながら輪に加わり、ゆっくりと体を動かしてみる。慣れてくると、自然と体が動くから不思議。周りの人を真似て、心のままに踊ると気持ちよかった。

今までの親との軋轢や鬱憤が吹っ飛び、解放されてとにかく楽しい。踊り疲れて親友とフロアの外で休憩していると、1人の男性が声をかけてきた。

「君たち、すごく楽しそうに踊っていたね!2人ともサマになってたよ!服も格好よくてキマってる!」

この言葉を聞いて、私は嬉しいやら恥ずかしいやら。その後は始発電車まで、親友と話したり踊ったりして過ごした。

帰り際、彼女から、「楽しい一日だったね!また一緒に行こう」と誘われ、思わず「うん!」と言ったものの、急に親のことが頭に浮かび憂鬱に。心の中はだんだん不安でいっぱいになった。

家に着き、音を立てぬように静かにシャワーを浴び、髪の毛を乾かしていると、母が2階から降りてくる音がした。おそるおそる声をかけたが、母は無視。結局それから1週間以上も、母は私と話をしなかった。

父は仕事で普段家にほとんどいないため、家の中が暗い。その状況に、「自分の言うことを聞かないからって、こんな仕打ちおかしいよ!もう我慢なんてしない!」と心の中で叫び、家を飛び出し、貯めていたバイト代でディスコ用の服を買い、美容院に行って髪をソバージュに。勢いで、親友に連絡をして、週末にまたディスコへ行く約束を取り付けた。