子どもが小さいほどオノマトペを多用する

大人は子どもに話すときには本当にオノマトペを多用しているのだろうか? まず、この素朴な疑問の真相を確かめるために実験を行ってみた。ソーセージにフォークを突き刺す、紙を丸める、ハサミで紙を切る、浮き輪で水に浮く、など日常的な動作のアニメーションを12種類用意した。

大人への発話vs. こどもへの発話の比較実験に用いたアニメーション(『言語の本質』より)
アニメ「ソーセージにフォークを刺す」(『言語の本質』より)

それぞれの動作は動詞を使って表現することもできるが、「ブスッ」「クシャッ」「チョキ チョキ」「プカプカ」などとオノマトペで表現することもできる。19組の親子ペアに調査に参加してもらい、そのうち10組は子どもが2歳、9組は3歳だった。

保護者は、12種類すべてのアニメを見ながら、自分の子どもに向かってアニメの中身を話してもらった。その後、保護者は、実験者(大人)に対して同じ12種類のアニメについて話をした。

すると親たちは、大人に話すときよりも子どもに話すときのほうが、オノマトペを頻繁に使うことがわかった。しかも、子どもが小さいほど、オノマトペの頻度が高いことが実験からわかったのである。

CDS…Child Directed Speech は子どもに向けた発話
ADS…Adult Directed Speech は大人に向けた発話
動作説明のときにオノマトペを使用した割合(『言語の本質』より)

この実験では、子どもの年齢によって、親がオノマトペの使い方を変えていることもわかった。