腸のぜん動運動は自律神経の働きと連動している

腸のぜん動運動と自律神経がどう関係しているかというと、交感神経が優位になるとぜん動運動は鈍くなり、副交感神経が優位になるとぜん動運動は活発になります。

ですから、排便は副交感神経が優位のリラックスした状態のときに起きやすく、常に緊張状態で交感神経が優位なままの人は、ぜん動運動が鈍いために便秘になりやすいのです。

また、交感神経が優位になりすぎたり、いわゆる自律神経の乱れが起きていると、便秘になることもあれば、逆にぜん動運動が激しくなりすぎて下痢が起こる場合もあります。

例えば、旅行に行くといつも便秘になる、緊張する場面になるとお腹が痛くなって下痢をする、といったような症状は、どちらも自律神経の乱れによるものです。

いずれにしても、腸のぜん動運動は、私たちが自分の意思で強弱をコントロールできるものではなく、自律神経がそのカギを握っています。