眠気には何が一番有効か
試合が終わって帰路に着くとき、エンジンをかけたとたん、車に乗り込んだ息子は補食も食べずに寝落ちてしまった。いやいやいや、そんなバカな。そのくらいの早技でイビキをかきだした。
疲れと空腹でヨレヨレなワタシも、水をかぶるような気持ちで己を奮い立たせながら、帰りのナビを合わせてグラウンドを出発する。
土日夕方の高速道路はいつも、激しい渋滞に巻き込まれてしまう。ゆるゆるノロノロ…やがて激しい眠気がおぶさるようにワタシに纏わりついてくる。いつでも、最寄りのサービスエリアで降りて少し寝て帰ろうと思ってしまう。でも少しでも早く家に帰り着いて、あったかいお風呂に入ってクィーッと一杯、喉を潤したい。この眠気をどぉおにかして「ない」ものにできないものか。
そんな時の私の頭の中…2度の出産も相当キツかったが、あれを乗り越えられたワタシなら、できる!この眠気、絶対乗り越えてみせる!!負けるなワタシ!!ふぁぁあう…。
大袈裟なようだが本当に私はいつもそう思いながらハンドルを握って前を向いている。
太ももをペンでザクザク刺したり、辛いガムや苦いコーヒー、スッパイ飴など、それはそれは色々やってはみたけれど…。
何が一番有効かというと、やはり人目をはばからず「熱唱」しながら運転するのが一番だということに、最近改めて気がついた。
…という話をグラウンドで母たちと話していたら、実はみんな同じことを考えていた。誰の目も気にせず、とにかく歌いまくる。たいがい息子は心配なくらい深く後ろで眠っているので同乗者はいないも同然、1人のドライブだと思うことにした。