「ひとりが好き」でもいいんじゃない?

そんな私が「友だち」を意識しはじめたのは、東京に出てきてからですね。

とくに大学時代は何においても「みんなと同じ」が重要な要素のひとつ。人と一緒にいたってちっともリラックスできないくせに、「友だちがほしい」と思っていたのもこの頃です。

『「わたしはわたし」で生きていく。』(著:バービー/PHP研究所)

それでいて、どうやって友だちになればいいかわからなかったから、自己啓発本を読んだりして。鏡に向かって、笑顔で挨拶をする練習をしたりもしました(笑)。

ただ実際は、「友だちがほしいぞー」と思っている矢先に、「え? そのスニーカー履くのヤバくない?」といじられたり、お弁当に納豆とパックご飯を持っていけば笑われるし(そりゃそうか)、「やっぱりひとりのほうがラクだな」という気持ちに落ち着く――。

そんな“友だちほしい波”が寄せては引いて……を繰り返していた20代でしたね。

芸人の世界だったら、突っ込まれたら突っ込み返して笑い合える場面なのに、女子大生の世界ではそうならないことが多かった。

一方的に自分が刺されて傷つくだけじゃん!? 当時はそう感じていましたね。だから20代後半の自分は、「かわいい子はいいよね」とか「なんでテキパキ喋んないの?」みたいなトゲトゲした気持ちを持っていた気がします。

愛想を振りまいて外ヅラは良いけれど、結局、集団には馴染(なじ)めないし合わせられないから、ひとりが好き。

心のどこかで、別に友だちがいなくたって自分らしく楽しく生きられるよねと思っていたかもしれません。