バービーさん「私にとって一般的な広い意味での『友だち』は、心地よい存在じゃなかったんです」(写真:『「わたしはわたし」で生きていく。』より)
「結婚って何?」「外見って大事?」「友だちって何だろう?」…。SNSが発達した現代社会のなかで、世間の目や人間関係に、誰しも一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。そんななか、「世間という不確かなものに振り回されるなんて、ばかばかしい!」と語るのは、人気お笑いタレント・バービーさん。そのバービーさん「友だちって、もしかしたら自分の一方的な思い込みでもいいのかもしれません」と言いますが――。

友だち、いたかしらん!?

いきなり本当の話をしちゃうと、私は……あんまり女友だちがいないタイプでしたね(笑)。

でも、ぶっちゃけ、いなくても支障はなかったかもしれません。

地元に心許せる友だちは何人かいましたが、東京に出てきて「友だち」と言える人ができたのは、30歳を過ぎた頃。

それまでは人と一緒にいるだけで緊張してしまうから、私にとって一般的な広い意味での「友だち」は、心地よい存在じゃなかったんです。

ひとりでご飯や旅に行くほうが、よっぽど気楽だよなって。誰かと一緒に飲みに行っても緊張しているから、自分だけやけに饒舌(じょうぜつ)になったりして、あとでドッと疲れてしまう。

だから、目的なく「お茶しよ〜」みたいなのも、ものすごーく苦手でしたね。目的がないと喋れないから、何を話せばいいのかまったくわからなくて……。

逆に目的が決まっていると、モチベーションが一気に上がるんです。だから合コンを仕切るのは大好き。

あらためて昔を思い起こすほどに、友だちができないタイプだったなあって思います。

だって、小学3年生のときの写真を見たら、われながら衝撃ですよ。

ひとりだけ男の子みたいなタンクトップを着ていて、しかも乳首が出ちゃいそうなぐらいガバガバなの。そんな子どもだったんです、私(笑)。

両親は昔気質(むかしかたぎ)な人たちだけれど、ちょっと行きすぎな私を、彼らなりに温かく見守ってくれていたんでしょうね。

田舎だったせいか、個性がはみ出しちゃっている私を攻撃してくるような人もとくにいなかった。おかげで無理して周りに合わせなくても、自然体のままそこにいることが許されていたんだと思います。