メンタルの調子を崩して休職・退職に至るケースもある
楽と感じるかどうかは大学ごと、部署ごと、そして個々の職員ごとに違う。「大学だから楽」と断じる情報にはお気をつけください。むしろ実際には、辛さを感じている方も少なくありません。
うつなど、メンタルの調子を崩して休職・退職に至るケースもあります。
「年齢層を問わず、毎年のように休職者が出ている」
「私自身、機会があれば他大学へ転職できるよう備えておきたいと思っている」
……といったご意見を、今回のインタビューでも多く伺いました。
期待していた新卒職員が2年経たずに辞めた、中途採用者が早々に辞めたなど、離職のケースも現在では珍しくありません。
さまざまな業務が特定の職員ばかりに集中し、心身を病んでしまったなど、組織や管理職に問題があるのではと思われるケースもしばしば聞きます。
大学でもさまざまなハラスメントは発生し得ます。実際、教員と職員、専任職員と非正規雇用といった関係性からパワハラが生まれた事例は少なくありません。
学部や研究センターなど、独立性の高い組織単位の中で閉鎖的な人間関係が作られ、リーダーが他の構成員に対して横暴な振る舞いをしてしまったという事例もしばしば報じられます。
もちろん各大学はハラスメントの相談窓口を設けているはずですが、それが十分に機能しておらず、SNSなどで「炎上」して初めて問題が明るみに出たという事例も残念ながらあります。