お裁縫が嫌いだった私は、花嫁失格に思えたものだ(写真はイメージ。写真提供:photoAC)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは宮城県の70代の方からのお便り。昔は裁縫・しつけ・炊事・洗濯・掃除の「主婦のサシスセソ」というものがあったといいます。しかし時代は流れ――。

「カキクケコ婦人」を実践

私の若い頃は、中学校を卒業すると花嫁修業と称しお裁縫学校へ行く人が多かった。私は高校に進学させてもらい、理容の道へ進んで今に至る。親には感謝してもしきれない。

昔の主婦は、《女の行動五原則》なるものが必要とされていたように思う。それは「主婦のサシスセソ」といって、「サ」は「裁縫」、「シ」は「しつけ」、「ス」は「炊事」、「セ」は「洗濯」、「ソ」は「掃除」。お裁縫が嫌いだった私は、花嫁失格に思えたものだ。

時代は流れ、私も遅まきながら結婚し、二人の娘を授かった。最近とある本で「カキクケコ婦人」というのを目にした。「カ」は「感動することに照れない」、「キ」は「緊張感を楽しむ」、「ク」は「くつろぐ」、「ケ」は「決断力」、「コ」は「好奇心を持ち続けること」である。

さらに、現代は電化製品を上手に使って時間を活かすことが女の甲斐性、とあったが、その考えには大賛成。

後期高齢者となった今、「今日が一番若い日」と思い、好奇心を忘れずに暮らしている。


※婦人公論では「読者のひろば」への投稿を随時募集しています。

アンケート・投稿欄へ