『ZOKU-SHINGO小さなロボット シンゴ美術館』(2022年)
27年ぶりとなる新作。『わたしは真悟』の続篇ともいわれる、連作絵画

酒井 新作は、色彩も鮮やかで目を奪われます。

楳図 今回、アクリルガッシュという絵具を使ったのですが、すぐに乾いちゃうんですよ。大急ぎで塗らないといけないから、「ここは、この色にしよう!」と直感力を存分に発揮しました。

酒井 漫画家生活40周年を迎えた1995年から休筆。今回、『わたしは真悟』の続篇ともいわれる新たな作品を27年ぶりに描かれたのには、何か理由があったのでしょうか。

楳図 ずっと働き続けてきたことで、腱鞘炎もひどくなっていたし、絵を描くことに飽きてしまっていた部分もあったように思います。それでマンガから離れて過ごしていたのですが、2018年に《マンガにおけるカンヌ》といわれるフランスの「アングレーム国際漫画フェスティバル」で『わたしは真悟』が遺産賞を受賞しまして。80年代に描いた作品ですが、フランスではわりと最近出版されたのだとか。

酒井 産業用ロボットが意識を持つというストーリーは、まるで今のAI時代を予言しているかのようです。文明社会に対する批判的な視線が、フランスで評価されたのでしょうか?