イラスト:タムラサチコ
本日9月1日は防災の日。近年、地震や豪雨などの自然災害が頻発しています。この機会に災害に強い住まいを目指し、防災グッズを見直してみては? 危機管理アドバイザーの国崎信江さんに聞きました(イラスト=タムラサチコ)

危険を分散させない対策を

今、日本列島は地震の活動期に入っており、いつどこで巨大地震が起きても不思議ではない状態です。災害に備えて家の中を整えておくことは、命を守ることにつながります。

家が揺れたとき、家具や家電は凶器になりえますから、まずは倒れないように固定しておくことが大原則。ただ、天井や壁の材質の強度によって固定の効果が異なるため、適切に対処しないと安全とはいえない場合もあります。理想としては、物を減らし、大きな家具を置かないのがベストです。

とはいえ、家具を何も置かないわけにはいかないので、配置を工夫しましょう。第一に、逃げるときの避難動線を確保するため、廊下や階段、玄関には極力物を置かないこと。動線上にはテーブルなどを置かず、一直線で外へ出られるようにしましょう。また寝室の家具は、寝ているところに倒れてこないように配置を。

家具の中の物が飛び出さない対策も必要です。特にキッチンには食器棚など大型の収納があり、大きな揺れで一斉に扉が開くと、非常に危険。下で紹介するストッパーを取り付けておきましょう。

また、壁に掛けてある絵や時計が落下すると、避難動線を塞いだり割れたりしてケガをしかねません。掛けるなら、破損の危険性がない素材の物を選ぶのも、防災の知恵です。

部屋数に余裕があるお宅なら、趣味の物を飾る専用部屋を設ける、あるいは、タンス類は一部屋にまとめるとよいでしょう。家族が集まるリビングなどには物を置かず、危険を分散させないことが大事です。