(撮影◎本社・奥西義和)
イラストや漫画、小説などの作品を自由に投稿できるサイト「pixiv」や、SNSなどが普及し、誰でも情報を発信できる環境で、創作活動がより一層身近なものになりました。そんな中、『バズる文章教室』で話題の書評家・三宅香帆さんいわく、文章のプロとアマチュアの違いは「グッとくる名場面を書けるかどうか」とのこと。「小説の名場面」とは何か、それをテーマにした本の執筆、また専業の書き手になって三宅さんが思ったこととは。

きっかけは二次創作にはまったこと

―「小説の名場面」をテーマに書かれたきっかけはなんですか。

私自身がある漫画の二次創作にはまったことです。

好きな作者さんの書いた同人誌を買ったり、pixivで投稿を追いかけたりしていたのですが、毎日のように新作を更新する作者さんも多く、その創作力に感動しました。

しかも書き手が皆、勉強熱心で、「こういう技術書を読んで勉強してます」とか、ネットで共有し合ったり、切磋琢磨してジャンル全体を盛り上げようとしていて。

二次創作文化には、発見が沢山ありました。

自分自身でも二次創作を書いたりしているうちに、二次創作の書き手に、参考になるような日本の小説をおすすめしたい! という気持ちにかられてしまって。

なので、取り上げる「名場面」も、こういう関係性やシチュエーションが読みたい・書きたい、と思うようなものを意識して選びました。