林 えっ、本当ですか! いいことを聞きました。そろそろ始めてみようかな。湯川さんは最近何か始めたことはありますか。
湯川 はい。疲れていても毎晩ツイッター(現X)の更新をしています。「全音楽界による音楽会」も、ツイッターで発信するとびっくりするくらい反応があって。
林 私も4年くらい前からユーチューブを始めました。「マリコ書房」といって、毎回本を1冊紹介しています。
湯川 そういうの、とってもいいと思うの。ツイッターといえばコロナ禍が始まった年の夏のこと。夜の散歩中、暑くて思わずコンビニに飛び込んでアイスキャンディを買ったの。食べながら歩いたら、おいしくてホッとした気分になって。
みんなコロナで鬱々としていた時期だったし、「そうだ!」と思いついて、毎晩いろいろなアイスを「今夜のこの1本」として発信。そうしたらフォロワーが増えて、「子どもと一緒に毎晩1本アイスを食べることにしました」なんてコメントしてくださる。冬に「今夜のコンビニ・デザート」に切り替えたら、それも喜んでくださる方が多かった。
林 自分も楽しいし、喜んでくれる人もいる。そういう小さな楽しみを見つけるのが、ほんとお上手ですよね。
湯川 私には80代の友人も多いけど、スマホでSNSを駆使している人とそうでない人では、情報量も人の輪の広がり方もかなり差が出る気がします。
林 確かにその年代だと、デジタル恐怖症の人もいますものね。
湯川 わからなければ孫など若い人にやり方を聞くなりして、まずはやってみれば、世界が広がるはず。私は最近スマホに、植物の写真を撮ると品種名がわかるアプリを入れたの。散歩中に「なんの花かしら」と思ったら、すぐアプリで調べる。散歩がますます楽しくなりましたよ。
林 何歳になっても、新しいことに飛びつくのは、人生を豊かにするためにも大事ですよね。