林 湯川さんは、おしゃれも上手ですよね。誰にも似ていない、独自のファッションで。
湯川 私はいわゆるハイファッションとは縁がないの。お洋服は、自由が丘の線路沿いにある小さな雑貨店とか中野ブロードウェイの中のお店などで買うし。バッグも高いものは買わないと決めています。
林 とてもそうは見えない!ヘアスタイルもいつも素敵だし。
湯川 髪は1本1000円の三つ編みの付け毛を、束にしてくっつけてるの。ちょっぴりお金をかけているのはネイルだけかな。3週間に1度、家に来てもらっています。一点豪華主義で、全体がすごくおしゃれになるの。
林 来てもらえるのはいいですね。忙しいと美容院やネイルサロンに行く時間ももったいないので。今の悩みは、理事長になったらスーツを着なくてはいけない機会が多いことです。ドイツの前首相のメルケルさんのドキュメンタリー番組を見ていたら、「男性は毎日同じ紺のスーツを着ていても何も言われないのに、なんで女性は『また同じスーツを着ている』と言われるのかしら」って。まさにその通り。
湯川 真理子さん、ご自分でスーツのデザインをして、色違いで何着か作ればいいじゃない。
林 私がデザインしたら、ダサくなりそう。
湯川 大丈夫よ! 誰かに相談して、自分の体形に合ったお気に入りのデザインの「マリコ・ブランド」を作ればいいのよ。
林 そういう発想はまったくありませんでした。
湯川 私はね、90歳まではピンヒールを履くのが目標。
林 転びそうで怖くないですか?
湯川 私の場合、ぺったんこの靴だと安心して、足元が不注意になるから。ヒールの靴だと「気をつけなきゃ」という緊張感があってかえって転ばないみたい。
林 なるほど、ものは考えようですね。