DIYで制作したテーブル。色、形、大きさの異なるボタンを樹脂で固めて天板に

趣味を通じて広がっていく喜び

10年ほど前からボイストレーニングを続けています。きっかけをつくってくれたのは、青山でした。

結婚して10年目のある日、彼がパソコンに向かって仕事をしているそばで、私は歌番組を見ながらなにげなく鼻歌を歌っていました。そのうち興が乗ってきて、つい本気で声を出してしまい――すると、青山が突然手を止め、「真帆、歌えるの?」と聞くんです。

そしてすぐに地下の作業場から浅川マキさんのCDを持ってきて、「これ、歌える?」。私の好きな曲だったので、その場で歌ってみました。

彼が構想していた作品内で、登場人物が浅川マキさんの歌を歌うシーンがあるのだそう。「この歌を歌える女優、探していたんだよ!なんだ、家にいたのか!」って(笑)。そして彼に誘われて、夫婦で初めてカラオケに行きました。そこから歌うことにハマってしまって。「じゃあ、ボイストレーニングに行くわ」と、通い始めた次第です。

1999年から2002年まで朝の情報番組に出演していましたが、その時の出演者やスタッフの女性たちと仲良くなり、番組が終了してからも交流するようになりました。ちょうど私のカラオケ熱が始まった頃だったので、みんなでカラオケボックスによく出かけました。

私が歌うのは、松田優作さんとか、あまり女性が歌わない歌ばかり。するとある日、メンバーの一人が、「私の親友と気が合うと思うよ」と。電話で呼び出されてすぐに駆けつけてくれた彼女とは、好きな歌が見事一致し、それを機会に大親友になりました。

その彼女と始めたのが、スナック通い。行きつけのお店は10軒くらいでしょうか。カラオケボックスより、知らない人がたくさんいるところで歌うほうが、歌唱力は鍛えられるようです。それに、人の縁も広がります。

生きていたら、つらいこと、悲しいこと、理不尽なことも経験するでしょう。だからこそ私は、常に「楽しいこと」を探していたい。歌だって、別に得意だから始めたわけではありません。最初は下手で当たり前。下手だから練習するし、練習を続けているうちに「あれ、少しうまくなったかも」と実感できるのが嬉しいんです。

そして趣味を通じてさまざまな年代の人との縁が生まれ、それがどんどんつながって広がっていくのが楽しい。人と人が出会うことで化学反応が生じ、ミラクルが起きる。その結果、私だけではなく、かかわったみんながハッピーになれるなら、これほど幸せなことはありません。