「ノルマ」という言葉はロシア語
ゴルバチョフが変えようとしたかつてのソ連は社会主義国を標榜していました。社会主義では国が経済の計画を立て、コントロールします。
たとえば5カ年計画を立て、1年間に全国で生産すべき自動車の台数を決め、それぞれの労働者にノルマを割り当てます。ちなみに現在も使われている「ノルマ」という言葉はロシア語です。労働者は決められた自動車だけを作っていれば給料が保証されました。
国がすべて決めるので、自動車の性能を上げようとか、作業を効率化しようとか考える必要はありません。サボってもクビになるわけではありませんが、頑張っても頑張らなくても給料は変わりません。みんなが平等に働いて、平等に給料をもらえるのです。
みんなが平等というと一見、美しい社会に思えますが、こうした環境では働くモチベーションが上がらず、経済は発展しません。
実際、社会主義計画経済で発展した国は人類史上ひとつもありません。