「自分の気持ちが定まったら、文書に残し、家族とも内容を共有しておくといいでしょう」(撮影:本社・奥西義和)
感染症の専門家として、メディアで新型コロナウイルスの脅威を伝えてきた北村義浩医師。訪問診療も手がける北村さんは、自分の最期をイメージしておくことが大切と語ります(構成=山田真理 撮影=本社・奥西義和)

<前編よりつづく

自分の最期は自分で決める

もし本人があらかじめ、「私は胃ろうも気管挿管・気管切開もしたくありません。もしもの時は安らかに天国へ行かせてください」と表明していれば、家族などその場にいた人が「母は延命治療を望んでいません」と医師に伝えることができます。

口頭で伝えただけだと、「お母さんはこう言っていた」「いや自分は聞いていない」などと家族間でもめてしまうことも。治療の方針が決まらず、結果的に本人の望みが叶えられない可能性もあります。

自分の気持ちが定まったら、文書に残し、家族とも内容を共有しておくといいでしょう。そうすることで、自分の最期を家族など周りの人に決めさせるのではなく、自分自身で決められます。

終末期医療についてご相談を受ける中で、多くの人が言うことが2つあります。1つは、「痛くないようにしてください。長く苦しむのは嫌です」ということ。これは主に医療的・介護的なケアである程度実現できます。