SNSよ、ありがとう
こうして自分がミュートを始めたきっかけから振り返ると、実はS N Sに救われている部分もあると気づく。かつての人間関係は全てが対面か、電話か、文通くらいしか存在しなかった。
それらのわずかな情報量で相手の全てを知ることができるかというと難しいし、アナログな方法ではコンタクトを取るのに時間がかかる。
でもSNSがあることで、初対面の場合でも、事前にその人のプロフィールくらいは知ることができるようになった。さらにSNS上での交流ができれば人となりも分かって、付き合いを続けていくかどうかの判断もできる。
長生き時代とは言っても、200年間も生きられないわけで、それなら貴重な私生活は、なるべく好きな人と一緒にいたい。
最終的に自分の葬式へ参加してほしい、気の置けない付き合いだけを残すための近道を、SNSが案内してくれていると思えば、それでいいじゃあないか。
「SNSよ、ありがとう。ミュート機能、いつもお世話になっております!」