手前のハンバーグはディナーの黒毛和牛のはし肉を使っているため数に限りがあり、ローストビーフとのチョイス。ピーマンは丸ごとの形をとどめるために炭火でじっくり焼き、さらにガスバーナーで焼き上げている。奥はサクサクのうろことしっとりとした身が絶妙、甘鯛の炭火焼き。ソースやピュレ、からすみの塩気や柚子胡椒の辛みでより華やかな味わいに(撮影=内藤貞保)

 

変幻自在の味、京都の名店が移転

京都で25年、食いしん坊たちを魅了してきた「レストランよねむら」が、2019年5月、骨董店が軒を連ねる新門前に移転。名を改め、街並みにしっとり馴染む佇まいで新たなスタートを切った。

オーナーシェフの米村昌泰さん自らがデザインした店内はカウンター席、プライベート感のあるソファ席、暖炉を配した2階のテーブル席からなるスタイリッシュな空間。昼は陽光が感じられる明るい雰囲気に溢れ、人気メニューや独創的な料理をおまかせのコースで楽しめる。

かぼちゃのスープには抹茶アイスやオマール海老を合わせ、うろこが立つように炭火で焼いた甘鯛には枝豆のピュレや赤ワインソース、さらに自家製のからすみと柚子胡椒を添えるなど、一皿で重層的な構成。

 

かぼちゃの冷製スープに抹茶のアイスクリーム、オマール海老を合わせ、バジルシード、アマレットのジュレを添えた濃厚にして味わい爽やかな前菜。料理はすべて8000円のコースから

 

一方、人気のハンバーグはサーロインのはし肉を使ってシンプルに仕上げ、工夫を凝らして焼いたピーマンが添えられる。「食材の組み合わせは最上のおいしさを引き出すためのもの。料理も器も空間も、バランスを大切にしながら、喜んでもらえる店にしていきたい」と意欲満々だ。

枠に縛られることなく緻密な試行を重ねて生まれた独創のおいしさ。シェフに倣って私たちも自由な気持ちで楽しみたい。