高原さん「間取りや家具のレイアウトが悪いと、けんかが起こりやすくなる」(写真提供:Photo AC)
季節の変わり目にしたくなるのが衣替えと模様替え。涼しくなり始めた今、気分転換に家具などのレイアウトを変えてみたい、なんて考える人も多いのかも。一方で、「住まい空間の“しかけ”で人生が好転する」と断言するのが、空間デザイン歴30年超、累計1万件以上の間取り指導実績を持つ一級建築士の高原美由紀さんです。高原さんいわく「間取りや家具のレイアウトが悪いと、けんかが起こりやすくなる」そうで――。

自然に会話が増える「視野60度」の法則

私たち人間は両目が顔の前側についていますから、視界は前方180度程度です。

でも、視界の中に入っているものをすべてを認識しているわけではありません。実際には注意を向けている限られた範囲だけしか「見えていない」のです。視野60度を超えたところにいる人の表情や顔色はわからないのです。

視野60度以内に入っている目の前が散らかっていたり、いろいろな種類の書類があったりすれば、疲れてしまいますし、落ち着きません。

視野60度の法則は、家族関係にもとても重要です。

なぜなら、視野に入らなければ顔が見えないので、近くに相手がいたとしても会話が成立しないことにつながるからです。

まずはお互いが視野に入るような間取り、もしくは家具のレイアウトにすることがとても大切です。