宝物のような瞬間

舞台の良さは、生だということが大きい。手を伸ばせばそこに舞台があって、俳優さんたちの息遣いも感じられて、生きている人たちがそこにいる。気がついたら勝手に興奮していたり、泣いていたり、問題が解決していたり、明日への活力を貰ったり、推しをみつけてその人のこと調べてみたり…。

もちろん全ての舞台がそうだったわけではないけど、時折、ものすごい宝物のような瞬間があるのだ。それは、映画よりテレビより、強いチカラを持っているような気がする。「生」だからだろうか。舞台に来て来て、と言うとまたですか、と思われるのもなぁと躊躇することもあるのだが、一度も観たことない人は一度行ってみたらどうかと思う。

ふらっと当日券で入るのもおすすめだ。新しい世界が、新規の推しが、みつかるかもしれない。それは人生を彩るものになると強く思います。そう思っていただけるよう今日も稽古を頑張ろう!

皆さまよい一日を。

青木さんの連載「50歳、おんな、今日のところは「●●」として」一覧

●2023年11月3日(金・祝)~26日(日)、東京・本多劇場で上演される舞台『リムジン』に出演予定

STORY

小さな田舎町で、親から受け継いだ小さな工場を営む主人公の男(向井理)。彼は町の実力者に気に入られ、自分の後継者にと、推薦されていた。その地位につけば、名誉と、特別な待遇が与えられる。妻(水川あさみ)と共に喜ぶ男。しかし、喜びも束の間、彼は誤って、昇進に尽力してくれた 恩人に怪我を負わせてしまう。「一言謝れば済む話よ」と、ためらう夫に妻は言うが、掴みかけた未来が遠のくことに耐え切れずついた嘘が次の嘘を呼び、夫婦は取り返しのつかない事態を招いてしまう。重ねた罪に比べて実入りの少ない、あまりに非効率な夫婦の悲喜劇。