1989年に漫画家デビュー、その後、膠原病と闘いながら、作家・歌手・画家としても活動しているさかもと未明さんは、子どもの頃から大の映画好き。古今東西のさまざまな作品について、愛をこめて語りつくします!(写真・イラスト◎筆者)
ソフィアとシュグの格好良さが半端ない
「あんたハーポに余計なこと言ったね?」
ソフィアがセリーに平手をかまし、そしていう。
「私は殴られるままでなんていない。覚えておきな。今度ハーポが私を殴ったら私は、ハーポを殺す!!」
私は、映画『カラーパープル』に出てくるソフィアが大好きだ。1985年のスピルバーグ版もいいが、2023年のブリッツ・バザウーレ監督、スピルバーグ&クインシー・ジョーンズ製作のミュージカル映画、『カラーパープル』のソフィアは最高である!
ソフィアだけではない、主人公セリーの夫「ミスター」ことアルバートの元恋人、シュグの魅力も半端ない。
この物語は、男に支配されることに慣れ、人生を諦めていた黒人女性の主人公・セリーが、自分と全く違う「戦う女たち」に出会うことで、「抵抗し、敬意を勝ち取ること」に目覚めていく映画。そのセリーのメンター役を果たすのがソフィアとシュグだが、その格好良さが半端ない!