人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。
パートナーへの期待の持ち方
「引き算と足し算」で老いを楽しむ故・斎藤茂太さんはたくさんの人生論を書いておられますが、「四〇%の妻」というエッセイはなかなか面白いものです。
妻を含めて他人は自分とは別人格なのだから、こちらの思いの半分もかなっていれば「それで大満足すべきだ」と言い、さらに年齢とともに、すべての願望レベルを下げていき、願ったことの8割がかなえば、これまた満足すべしとも主張しています。
一緒に年を重ねてきた妻に対する願いも50 %×0.8=40%かなえば大満足しましょうというわけですから、「四〇%の妻」であれば立派に合格ということです。
たしかに、お互いがそう思っていれば、その夫婦は合格点が取れ、この先もうまくやっていけるでしょう。