食いしん坊な人も、それほどでもないという人も、生きている限りお付き合いし続けなくてはいけないのが「食べ物」。でも、あまりにも身近で当たり前すぎて、意外と知らないことだらけ。この連載では知ると思わず「へ~!」「ほ~!」知っていたほうがお得かもしれない、いつか自分の身になるかもしれない。そんな食べ物トリビアを紹介します。
日本ならではの考え方
2024年、夏の土用の丑の日は、7月24日と8月5日です。
諸説ありますが、「滋養に富んだうなぎを食べて、暑い夏を乗り切りましょう」と言われていることから、毎年、夏の土用の丑の日にはうなぎを食べるという人も多いのではないでしょうか。
うなぎといえば、関東と関西で調理方法が異なっています。
関東では、うなぎを捌く際、背から包丁を入れる背開きに、関西ではお腹から包丁を入れる腹開きにするのが一般的です。
その理由は、武士の文化が栄えた関東では「お腹を切る=切腹」のイメージがあることから縁起が悪いとされ、背開きにするのがよいとされてきました。 一方、商人の文化が根付く関西では、「腹を割って話し合う」という考えがあったことから、腹開きにすることが多かったと言われています。さまざまな縁起担ぎが根付く日本ならではの考え方ですね。
また、関東ではやわらかく蒸したうなぎにたれをつけて焼く「蒸し焼き」が定番ですが、関西では蒸さずにそのまま焼き上げる「地焼き」が定番。そのため関西のうなぎは関東に比べて香ばしさとしっかりとした身の食感が味わえます。