(イラスト:高橋ポルチーナ)
高齢者を狙った強盗や投資詐欺などのニュースが話題になる昨今、いつ自分が標的になるかわかりません。狙われない、被害にあわないために、日頃から準備できることを伝授します(構成=村瀬素子 イラスト=高橋ポルチーナ)

調査やアンケートにうっかり答えたら

警察庁や金融機関が注意を呼びかけているにもかかわらず、いっこうに減らない詐欺被害。加えて、近年は凶悪な強盗事件が各地で起きています。

こうした犯罪のターゲットになりやすいのが、シニア女性です。その理由は、高齢の女性は一般的に抵抗する力が弱く、心根が優しくて人を信じやすい。また、在宅時間が長く、デジタルに疎くてセキュリティが甘い傾向があるからです。

「私は大丈夫。〈オレオレ〉という孫の声ぐらい判別できるわ」と思う方もいらっしゃるでしょう。しかしオレオレ詐欺など、一つの手口が世の中に知れ渡ると、さらに巧妙な方法を考えるのが詐欺師の特徴。

ですから、日々進化する詐欺や強盗から身を守るために、私たちの知識と対策も常に更新していかなければなりません。そこで、現在日本で横行している犯罪の手口やその対策について、最新情報を交えてお伝えしていきましょう。

近年増えているのが、事前に電話をかけて情報を得る「アポ電」犯罪です。例えば「国勢調査」を装い、「ご家族は何人? 年齢は? 資産は? 在宅時間は?」と根ほり葉ほり個人情報を聞き出す。その情報をもとにターゲットを物色し、空き巣や強盗に入る、もしくは詐欺を仕掛けてくるのです。