厚生労働省の発表によると、1999年から2022年までの間に、一般労働者の平均年齢が39.7歳から43.7歳に上がったそうです。このような状況のなか、流創株式会社代表取締役の前田康二郎さんは「仕事で『メンター』として慕われる人と『老害』として嫌われる人は紙一重」と語っています。そこで今回は、前田さんの著書『メンターになる人、老害になる人。』から一部引用、再編集してお届けします。
相手との関係性ができるまでは細かいミスに気付いても指摘しない
年始に、ちょっといいレストランに知人達と食事に行ったときのことです。
席に着くと「お品書き」がありました。お品書きを読みながら「楽しみだね」と言い合っていると、私はお品書きの右下に小さく書いてある日付に違和感を持ちました。
「なんか変だな……」と思ってよく見ると、「2024年1月*日」でなければいけないのが、「2023年1月*日」になっていたのです。
多分お品書きをパソコンで作って印字をしていたのだと思うのですが、年始ということもあって年数を直し忘れていたのです。
そしてまだ年が明けて数日しか経っていないので、お店の人もお客さんも誰も気付いていないようでした。
そこで私は知人達に「これ、年数が違っているから教えてあげたほうがいいかな」と言いました。
知人達は「本当だ。こんな小さな間違いをよくもまあ見つけたね」と言った後、呆れたように口々に「あのさあ、そういう意地悪、年始からやめなよ」と言ったのです。