身近な人に看護・介護が必要になったとき、みなさんはどこに相談しますか?
病気やケガで通院した後の在宅医療の支援であれば、病院の「医療連携室」などの窓口へ。認知症で要介護認定されれば「地域包括支援センター」へ。……基本的には主治医からの紹介先や案内があれば、そちらに向かえばいいわけです。
ただ複数の窓口に混乱したり、そもそも主治医からの紹介先が遠かったり……複数の病状に悩むケースもあるでしょう。
総合的な相談先として、主治医の所属機関を問わず、活用できるのが「訪問看護ステーション」です。
その地域に開かれた独立した事業所である「訪問看護ステーション」に、黎明期から関わり、自ら起ち上げた「桂乃貴メンタルヘルスケア・ハートフル訪問看護ステーション中目黒」で、自分自身も看護に当たるのが渡部貴子さん。
自らの経験を元に、介護や看護で困っている読者の方への駆け込み寺:【おとなの相談室】の先生として答えてもらうのがこの連載です。
専門の「在宅看護」を主軸に、切っても切り離せないメンタルケアを含めて、質問していきます。第7回目は、「介護を休むことに抵抗があるとき」についてです。
(構成◎野辺五月)
病気やケガで通院した後の在宅医療の支援であれば、病院の「医療連携室」などの窓口へ。認知症で要介護認定されれば「地域包括支援センター」へ。……基本的には主治医からの紹介先や案内があれば、そちらに向かえばいいわけです。
ただ複数の窓口に混乱したり、そもそも主治医からの紹介先が遠かったり……複数の病状に悩むケースもあるでしょう。
総合的な相談先として、主治医の所属機関を問わず、活用できるのが「訪問看護ステーション」です。
その地域に開かれた独立した事業所である「訪問看護ステーション」に、黎明期から関わり、自ら起ち上げた「桂乃貴メンタルヘルスケア・ハートフル訪問看護ステーション中目黒」で、自分自身も看護に当たるのが渡部貴子さん。
自らの経験を元に、介護や看護で困っている読者の方への駆け込み寺:【おとなの相談室】の先生として答えてもらうのがこの連載です。
専門の「在宅看護」を主軸に、切っても切り離せないメンタルケアを含めて、質問していきます。第7回目は、「介護を休むことに抵抗があるとき」についてです。
(構成◎野辺五月)
大切なのは「介護する側」の健康
Q:認知症の同居家族です。父の介護をしていますが、休むことに抵抗があって、なかなか自分の時間が取れません。休んでも大丈夫なのでしょうか。
A:認知症の場合は、特に、本人を変えることはできません。
認知症の人が徘徊したり、漏らしたりすることをどうにかすることは難しいです。
そういうときには、むしろ周りがどうやって声をかけるか、見ていくことの方が重要になっていきます。そこで大切なのは「介護する側」の心と身体の健康です。
介護は長期戦なので、する側が倒れないようにしなくてはなりません。
むしろ「どうやって楽に状況を捉えられるか」を優先する必要があります。
介護する側が、自分の体と心をどうコントロールするのか?それには、【練習】が必要です。
例えば私の訪問看護ステーションでは、介護する側に「ご自分の体と心をトレーニングできるように」お手伝いをしていますが、これは、基本的に他所でも同じだと思います。
介護者への看護師の動きで重要なのは「楽しい時間」や「休みの時間」を確保できるようにお手伝いすることです。介護でべったりと(相手に)張り付いていることが多いので、少しでも負担を削るべく、気分転換に外出を勧めます。