写真提供:青木さん 以下すべて

 

お笑いの仕事だけでなく、女優・エッセイストとしても忙しい毎日を送る青木さん。今回は「毎週アルタに通っていた人として」を綴ります。

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思い出深い場所

スタジオアルタ閉館。 思い出深い場所 アルタ前で待ち合わせをしたし、子どもの頃は『笑っていいとも!増刊号』が楽しみで仕方なかった。テレビの向こう側はキラキラしてタモリさんが笑ってると、その笑いがよくわからなくても、つられて笑って、自分もセンスよくなったような気がした。

ずっと観ていた『笑っていいとも!』に30代の時にはレギュラー出演させてもらい、毎週アルタに通った。憧れの番組に出て嬉しい、という喜びよりも、日々やり過ごす必死さが勝って、全く話せなかった、笑いに繋がらなかった、とそんなばかりが頭をよぎったりして顔は笑いながら異常な緊張感でいたように思う。

本番中のことは、よく覚えてない。だけど、わたしが言ったことでタモリさんが笑ってくれたとき、むちゃくちゃ嬉しかった!ということは、よく覚えてる。

いいともレギュラー出演中に、産休をとらせてもらった。産休前にタモリさんに安産祈願のおまじない?みたいなものをしてもらい、安産の色紙も書いてもらった。産後いいともの生放送と電話を繋ぎ、「産まれました」と報告した。喜び、というより、この話がウケただろうか、真面目すぎたか、いやもっと普通の話すればよかったか、とか、そんなことばかり考えて、やっぱり緊張感でよく覚えてない。

青木さんの著書『母』
本連載から生まれた青木さんの著書『母』