(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
AIが急速に発達する現代、どのように子育てをしていけばよいか、不安や疑問を抱えている親御さんもいるのではないでしょうか。スタディサプリ教育AI研究所所長の小宮山利恵子さんは、アントレプレナーシップ(起業家精神)に基づいた教育を通して「ゼロからイチを生み出す力=ゼロイチ力」を育てることが、これからの社会で求められると話します。そこで今回は、小宮山さんの著書『好奇心でゼロからイチを生み出す 「なぜ? どうして?」の伸ばし方』から、一部を抜粋してお届けします。

料理は子どもが楽しくチャレンジできる

料理は日常生活の一部ですから、すでにお子さんに手伝わせているご家庭もあるでしょう。でも、自分でゼロからレシピや献立を考えて、食材の買い出しまでして料理している小学生のお子さんは少ないのではないでしょうか。

料理には、ゼロイチ力につながる要素が多く、子どもが楽しく気軽にチャレンジできます。レシピ作りは、食べてみたい料理を想像するときにアイデアを練りますし、食材についてわからないことがあれば調べるので、情報リテラシーが身につきます。決まった予算の範囲内で買い物する場合は、金銭感覚も必要ですよね。

スーパーや商店街に行って自分で買い出しすると、「同じ食材でも安いお店と高いお店があるのはなぜだろう?」とはてなマークが浮かびますし、相場感覚もわかります。同じ肉や野菜や果物でも何種類もあるので、どれを選べばいいのか比較検討して判断する力も身につきます。

買い出しが終わると食材を洗ったり切ったり、使う分量を計ったり、調理の手順を考えたり、下準備にも手間や時間がかかります。いざ料理をはじめると、煮たり焼いたり茹でたり工程もいろいろあります。食材の色や形が変化する様子をよく確認する観察眼も大事ですし、段取りよく進めるための時間管理能力も必要です。