(写真提供:Photo AC)
「沈黙の臓器」と言われ、気づかないうちに悪化してしまう恐れがある<腎臓>。「いまからでも、腎臓の寿命は延ばすことはできます」と断言するのは、腎臓の研究と臨床に30年以上取り組んできた、東北大学名誉教授・上月正博先生です。今回は、上月先生の著書『東北大学病院が開発した 弱った腎臓を自力で元気にする方法』から、一部を抜粋してお届けします。

睡眠環境が腎臓に与える影響とは

食事と同様に睡眠も生きていくうえでは欠かせないものです。

健康な生活を送るためにはじゅうぶんな睡眠を確保することがとても大切で、良質な睡眠が心身ともに好影響を与えることはよく知られています。

睡眠には腎機能との関連性も無視できません。

なぜなら睡眠の質が低い人は、人工透析に至るリスクが高いといわれているからです。

「夜中に何度も目が覚めてしまう」
「布団に入ってもなかなか寝つけない」
「寝起きが悪くて布団から出られなかったり、二度寝したりしてしまう」
「睡眠時間は確保できているのに日中も眠気が取れない」

こういったことに心当たりのある人は、睡眠の質が低いのかもしれません。