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2024年7月3日に新紙幣が発行されてから、まもなく1年が経とうとしています。20年ぶりの新しい紙幣とのことで大きな話題となりました。新紙幣が発行されるたびに新たなデザインが注目を集めますが、この新紙幣をつくるための専門職「工芸官」については知らない人も多いのではないでしょうか。秘密の多い職業「工芸官」の仕事とは一体どのようなものなのか、深掘りしてみましょう。

高度な技術で紙幣をつくる「工芸官」とは?

紙幣を製造しているのは「国立印刷局」。紙幣の他にも郵便切手やパスポートなど公共性の高い製品を製造しており、高度な技術と徹底した製造管理を行っている機関です。

紙幣の発行は、日本銀行から注文を受けて国立印刷局が製造するという流れです。ちなみに、五百円玉のような金属でできた貨幣は「造幣局」が製造しており、紙幣とは製造元が異なります。

この国立印刷局に所属し、紙幣のデザインや原版の彫刻を担っているのが「工芸官」と呼ばれる人たちです。高い偽造防止力と芸術性を兼ね備えた精鋭集団です。