斉藤ナミ
最近東京駅で友人に撮ってもらった田舎者丸出しの写真(写真提供:筆者 以下すべて)
noteが主催する「創作大賞2023」で幻冬舎賞を受賞した斉藤ナミさん。SNSを中心にコミカルな文体で人気を集めています。「愛されたい」が私のすべて。自己愛まみれの奮闘記、『褒めてくれてもいいんですよ?』を上梓した斉藤さんによる連載「嫉妬についてのエトセトラ」。第9回は「東京だけずるい!地域格差嫉妬地獄」です

前回「美人は努力せず人生勝ち組だなんてずるい…のか?子どもができてもなお〈ありのままでいい〉なんて思えない」はこちら

東京が羨ましい

この夏、東京都では家計負担軽減策として水道の基本料金が4ヵ月間無料になるらしい。なんで東京だけなんだ。ずるい!
高校の授業料無償化の時もそうだった。そちらは2025年度から全国でも実施されることになったが、2024年度に東京だけで実施された際には、子どもたちと引っ越したい! とまで思ったものだ。

ふるさと納税で地方に資金が流れているとはいえ、それ以上に多くの人が集まり財政が豊かな東京だからこそできる大胆な政策に地方との差を感じる。

どこにいてもなんでもネットで買える時代にはなったけれど、新しいビジネスモデル、行政サービスのような最先端の試みや、好きな作家のトークイベントに、浮世絵専門の美術館など、私の欲しいものが東京にはたくさんある。

いま私は愛知県に住んでいる。プロフィールには「名古屋在住」と書いているが、本当は名古屋から電車で20分のベッドタウンで暮らしている。どでかいイオンと、徳川家康の生地、岡崎城と、八丁味噌と、YouTuberの東海オンエアーが誇りの街だ。