(写真提供:ワニブックス)

 

 

1972年に「ひなげしの花」で日本デビューした歌手のアグネス・チャンさんは、「食事、運動、心の持ち方――ほんの少しの習慣が、積み重なって今の私をつくってきました」と語ります。そこで今回は、アグネスさんの著書『70歳、ひなげしはなぜ枯れない - 心も体もしなやかでいるための45のヒント』から一部を抜粋し、人生後半をしなやかに生きるヒントをご紹介します。

人を透明にしない

私は子どもたちが小さい頃、よくこう話してきました。

「『おかげさまで』という気持ちを忘れると、どんなにお金を持っていても貧しい人になる。どんなに人に囲まれていても、心が寂しい人になるんだよ」と。感謝の気持ちを忘れると幸せにはなれないのです。

現代の暮らしはとても便利になりました。

24時間電気が使えて、スーパーに行けば何でも揃う。

でもその背後には、誰かの努力や働きがあるということを、つい忘れてしまいがちです。

私はそれを、「人を透明にしてしまっている状態」と呼んでいます。