茶道家の竹田理絵さんは、これまで国内外の方々に茶道の魅力を伝えてきた経験から「お茶には、人の心をそっと整える力がある」と語ります。日常生活で生まれるイライラや疲れ、不安などをやわらげるヒントが見つかるかもしれません。そこで、竹田さんの著書『一日5分で自分をリセットする ひとり茶道』から一部を抜粋し、心を癒やすための茶道の精神についてご紹介します。
初めての茶道具はこれがあればOK
茶道は、特別な道具をいろいろとそろえないとできないのではないかと思われがちです。しかし、実はとてもシンプルで、おうちで気軽に楽しむことができます。最初からすべての茶道具をそろえる必要はありません。基本の道具があれば十分です。
まずはひとり茶道を始めるために、最初にそろえておきたい道具をご紹介します。それは、茶碗と茶筅の二つだけ。これさえあれば、すぐにひとり茶道を始められます。
本格的な茶碗でなくても大丈夫です。最初は家にある少し大きめのお椀のようなものでもいいです。できれば口が広めで、内側がなめらかなものがおすすめ。そのほうが、抹茶が点てやすく、美味しいお抹茶ができるからです。
茶筅は必需品です。茶筅がない場合、小さな泡立て器などでも代用できますが、やはり茶筅を使うと、よりなめらかでおいしいお抹茶が点てられますので、ぜひ、用意してほしいです。
さらにあると便利なものとして、茶こしやふるいがあります。これは、お抹茶はダマになりやすいので、茶こしや小さなふるいであらかじめふるっておくと、なめらかでおいしいお抹茶ができあがるからです。