(写真提供:Photo AC)
「仕事に向き合おうとしてもうまくいかない」「上司が何を考えているのかわからない」など、働く上での悩みや不安は、いくつになっても尽きないもの。このような悩みについて、関西テレビや国際交流基金での勤務経験を持つ神戸学院大学現代社会学部の鈴木洋仁准教授は、「社会学」に基づいて考えることで、働きやすくなるヒントが見つかると語ります。そこで今回は、鈴木准教授の著書『社会人1年目の社会学』から一部を抜粋し、社会学の視点から職場のモヤモヤを解きほぐしていきます。

「趣味は何?」と聞かれて困る

新卒1年目の男性「趣味って言われても、オタクじゃないし、休みの日は疲れて寝てる。別にそれでよくね?」

鈴木准教授「無理に趣味をもつ必要はないよね。いまや、カラオケとかゴルフに付き合わなきゃいけない時代でもありません。ただ、働き始めこそ、カルチャーとの接点は大事じゃないかな」

社会人には時間がない。働いて眠るだけ、なのかもしれません。心の底から何かを好きなわけでも、推しがいるわけでもない。それでも、いまであれば、ちょっとした時間にスマホでゲームをしたり、SNSを見たりしていますよね?

趣味と誇れるほどではないとしても、好き嫌いは誰にでもあります。その感覚には、あなたの人生が反映されています。ここでは、育った家庭環境や友人関係が、どんな嗜好をもたらすのか。社会学の見方を紹介しましょう。