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補聴器ユーザーなど難聴当事者と、補聴器や聞こえに関心がある方が「聞こえのケア」を学び交流する、「オーティコン ファンミーティング2025」が、2025年10月19日、東京・千代田区のイイノホール&カンファレンスセンターで開かれました。
ファンミーティングは聴覚障害学専門の耳鼻科医師と、難聴に悩みながらも補聴器を使用し前向きに生きる当事者が登壇しました。同日午後には「オーティコンみみともコンサート2025」も開催。
本コンサートは健聴者も難聴者もお子さんも楽しめるクラシックコンサートとして、オーティコン補聴器が2014年から毎年開催して、今年12回目を迎えるインクルーシブなコンサートです。午前中のファンミーティングを中心に、当日の様子をレポートします。 (取材・文:宇都古舞 写真提供:オーティコン補聴器 以下すべて)

難聴は「微笑みの障害」

「聞こえのケア」を学び交流する「オーティコン ファンミーティング」は、今年で2回目の開催です。このイベントには、補聴器ユーザーだけでなく、その家族や友人、補聴器の調整を行うフィッターなどの関係者が参加。抽選で選ばれた50人が出席し、難聴当事者への理解やケアについてさまざまな意見が交わされました。

専門家によるセミナーでは、東京女子医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野教授の水足邦雄さんが「聞こえづらくて微笑んでいませんか?補聴器で『微笑みの障害』を改善」という題で講演。

まず始めに、「周囲の話について行けなかったり、意味が分からなかったりしても、その場の雰囲気を壊さないよう無理に笑顔を見せているのです」と、難聴者の苦悩を代弁。難聴は「微笑みの障害」であると話しました。

登壇した東京女子医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野教授の水足邦雄さん (写真提供:オーティコン補聴器)