「さや」と「豆」のいいとこ取り
さやは歯ざわりがよいけれど、豆は極小な絹さや。かたや豆は甘くて美味なのに、さやはゴワゴワなグリンピース。両方のいいとこ取りをしたようなスナップえんどうは、1970年代にアメリカから日本にやってきて、じわじわと人気者になりました。
肉厚のさやはサクサクととても歯ざわりがよく、豆は甘くてプチッと弾け、食感が楽しいのです。私もそうですが、大好きな女性は多いみたい。オイスターソースで炒めたり、ゆでてサラダにしたり、春から初夏に欠かせない旬の食材ですね。
練りごまの代わりにピーナッツバターを使った濃厚な白和え衣をまとわせると、スナップえんどうのみずみずしさが引き立ちます。このレシピは和え衣多めのどっしりした味わいだから、スキッとした辛口の日本酒が合いそう。
奈良・油長(ゆうちょう)酒造の「風の森山田錦純米しぼり華」は無濾過、無加水の生酒。微発泡でちょっとワインに似た、透明感のある味わいです。しっかり冷やしてからワイングラスに注ぎ、気泡を愛でつつ味わいます。
一度食べればやみつき! おつまみレシピ
作り方(2人分)
(1) 木綿豆腐¼丁(80g)はペーパ ータオルに包んでギュッと水気 を絞る。
(2) スナップえんどう12〜14本は筋を取り、塩少々を加えた熱湯で1〜2分ゆで、ざるに上げる。粗熱が取れたら、ヘタ元を下にして振り、さやの水気を出す。
(3) ボウルにピーナッツバター(加糖)大さじ1、砂糖小さじ1、塩小さじ¼、醬油少々を入れてすり混ぜ、②を和える
*筋の取り方:弓なりの内側へとヘタを折って筋を引き、反対側の筋はヘタ元から引いて取ると花落ちを残せる。
本連載が一冊に! 『幸福の晩酌』好評販売中です
とっておきのお酒に何を合わせる?和洋中・エスニックの料理に精通する著者が厳選したレシピ。疲れめの胃に旬の野菜たっぷりのおつまみを。切るだけ、混ぜるだけ、焼くだけ…ほんの一手間であなたのこだわり酒肴が完成。酒、食材についての薀蓄も豊富で、食べて美味し、読んで美味し