(写真提供:Photo AC)
2014年にガンを発病した高須クリニック院長・高須克弥先生。全身ガンで闘病中の現在も、「次から次へと出てくる新しい作戦や新しい武器を楽しみにして、ガン治療を楽しんでいる」と前向きに語り、さまざまな治療法を試しています。今回は、そんな高須先生の著書『高須の遺言』から一部を抜粋し、再編集してお届けします。

途中で手を広げるのを止めた

広告を打つと、いくらでも患者は来る。今はしないけど、昔はビジネス戦略で流していたこともあった。捌ききれないくらい広がっていって、高須クリニックは大きくなった。

途中で気が付いたんです。こんなことをやっていて、何になるんだろうって。こんなことをやっていてもキリがない。世界の果てまで広げても、自分が死んじゃったら、収拾がつかなくなる……ってことで手を広げるのを止めました。

僕、高須クリニックの持ち分は、10年くらい前に息子たちやその嫁、孫たちに全部分けちゃって何にも持ってないもんね。

今は名前だけ使用して、経営はしていない。肩書は一応、“高須クリニック統括院長”なんだけど、東本願寺の親鸞聖人や高野山の弘法大師と同じようなもんです。