製作発表会見に出席した(左から)彩輝なおさん、藤岡正明さん、大竹しのぶさん、廣瀬友祐さん、梅沢昌代さん
フランスのシャンソン歌手、エディット・ピアフの波乱に満ちた生涯を描く舞台『ピアフ』が2026年1月10日から日比谷シアタークリエで始まります。12月9日、東京都内で製作発表会見が行われ、主演の大竹しのぶさんほか、主要キャストの梅沢昌代さん、彩輝なおさん、廣瀬友祐さん、藤岡正明さんが出席。会見の様子や大竹さんの一問一答をお届けします。(取材・文:婦人公論.jp編集部 写真提供:東宝)

上演15周年の節目

『ピアフ』は2011年の初演から2026年で15周年。6回目となる今回、開演2日目の1月11日に200回を達成する。

エディット・ピアフは1915年にパリの貧民街で生まれ、路上で歌いながら命をつないでいたところをナイトクラブのオーナーに見出されてデビュー。「20世紀最大のシャンソン歌手」と言われ、「愛の讃歌」や「バラ色の人生」は世界的にヒットしました。大竹さんは劇中で16曲のシャンソンを歌いピアフの波乱の生涯を演じます。

キャストに迎えられ、黒いドレスにピンヒールで最後に登壇した大竹さんは「もう15年も経つんですね。ピアフを演じることで、女優としてたくさんのことを教えてもらいました。終演後、劇場を出るお客様が『水に流して』を口ずさみながら帰っていくと聞くたび、ピアフの歌はこれほど多くの人の心に残るのかと実感します。『あたしが歌うときは、あたしを出すんだ。全部まるごと』というセリフにあるように、今回も1回1回、全力で演じます」とあいさつ。

その後、会場に「愛の讃歌」が流れる中、大竹さんが檀上で演出家・栗山民也さんのメッセージを読み上げました。

演出家・栗山民也さんのメッセージを読み上げる大竹さん

「2024年のパリ・オリンピックの開会式をTVで見ていたら、最後にセリーヌ・ディオンが現れて、PIAFを歌った。

あぁ、やっぱり自由で過激で思いっきり素敵なフランスだなぁと、胸が熱くなった。

ベルヴィルという移民たちの多く住む貧民街の、その路上に産み落とされたPIAFが、高くエッフェル塔の上から世界を見下ろしながら、愛の歌をこの地球のみんなに送った。
この舞台は、PIAFという名の一人の女の「革命劇」なのだと思う。

来年1月、上演15周年記念公演として、日本のPIAFであるしのぶちゃんが、再び劇場を熱い情熱でいっぱいにしてくれるだろう。僕はもう演出家というより、一ファンとして、熱い拍手を送ろう」