脚本家の中園ミホさん(撮影:清水朝子)
数多くのドラマの脚本を執筆し、人気を集めてきた中園ミホさん。2025年に手がけた朝ドラ『あんぱん』も大きな話題に。そんな中園さんも人生において大きな危機を経験してきたそう。どんなふうに運を切り開いてきたのでしょうか。(構成:丸山あかね 撮影:清水朝子)

生まれ持った運の量は実は同じ

2025年の今頃は、NHK連続テレビ小説『あんぱん』の脚本執筆に追われていました。130話を書きあげる仕事は過酷で、まさに命を削る思いでしたが、それだけに脱稿した時は喜びもひとしお。

朝ドラの脚本を担当するのは『花子とアン』に続き2度目でもあり、世間からは順風満帆に見えているかもしれません。でも、決してそんなことはないのです。

私は仕事がなくなるという経験を、過去に2度しています。一度目は50歳の頃。40代で『やまとなでしこ』『ハケンの品格』などのドラマが高視聴率となり、「ヒットメーカー」と呼んでいただくこともありました。

でも実際は、毎日視聴率と睨めっこ。視聴率がよければ素直に喜び、数字が取れなければ焦ったり。そんなときに、パタッと仕事がなくなったのです。50歳にもなって「仕事がない」とは言いだしにくかったですが、恥を忍んで、先輩脚本家である大石静さんに現状を相談しました。