「久保みねヒャダこじらせ公論」
(イラスト◎久保ミツロウ)

フジテレビ「久保みねヒャダこじらせナイト」の久保ミツロウ・能町みね子・ヒャダインによるおしゃべり連載「久保みねヒャダこじらせ公論」。番組ライブ終了後に楽屋で交わされる、打ち合わせなしの雑談を収録しております。

今回は2026年1月31日に開催されたこじらせライブの後のおしゃべり……の後半です。前回の「文章を書くのは難しい」という話からの続きです。(司会・構成◎前田隆弘

言い回しや誤字に対する意識はどのくらいある?

能町 この『かわいい中年』もそうだし、今日のこの話もいずれ前田さんが原稿としてまとめるじゃないですか。それを「これでいいですか」って私たちに送ってきますよね。どのくらい直しますか?  

久保 私はほぼ直さず。あるとしたら、そのときしゃべった事実関係が違ってたときくらい。でも基本、でき上がった文章はほぼ変えてないです。  

──ヒャダインさんも直しがない場合が多いですね。どうして聞いたんですか?  
  
能町 いや、3人で誰が一番直しを入れてるのかなと思って。たぶん私じゃないかと思ったから。  

──能町さんも少ないですけど、「3人の中で一番は誰か」と言われたらそうなりますね。  

能町 そうなんじゃないかなと思ってました。まとめ方の問題ではなくて、「ここは違うニュアンスで受け取られるかもしれない」と感じたときは、直しを入れちゃうんですよ。

──たしかに(事実関係ではなく)「言い回しのニュアンス」で直しが入るのは、能町さんだけかも。

能町 そういうところを見ても、私は文章に関してこだわりが強いのかなと思っちゃうんですよ。あ、そういえば、うちの母親のインタビュー本(*)ができました。
*岸政彦監修『北海道の生活史』(北海道新聞社)。北海道の様々な150人の人生を150人が聞き取り、一冊の本にまとめたもの。能町が母親に行なったインタビュー原稿も収録されている。なお、母親にインタビューした際のエピソードは『かわいい中年』に収録。  

ヒャダ お母さんから赤字がめっちゃ入ったやつ。  

能町 そうです。うちの母親がめちゃくちゃ赤字を入れて、修正どころか追加までしてしまったという。その本が出たんですけど、お正月に実家に帰ったときに「あの本、もうすぐできるよ」と話したら、あんなに熱く語って、加筆もどんどんするくらいだったのに、今になって「いや、もういい。恥ずかしい。いらない」とか言ってて(笑)。それでも本はあげますけど、複雑な乙女心があるんでしょうね。  

久保 「自分の声を聞くのが嫌だ」という人は世の中にけっこういるから、「自分が語った文章を見るのは嫌」という人もいるんだろうね。  

能町 やっぱりそうなんだ。  

久保 (インタビューに)慣れてないと、恥ずかしいもんじゃない?

能町 自分が文章にこだわりが強いと思うのは、たとえばツイッター(現X)に書くなんてことない文章でも、私は誤字率めっちゃ低いと思うんですよ。絶対に見直すから。その程度の文章でも見直してるから、世間の人が普通に誤字や文章が変になってるのが多いのが気になっちゃう。  

久保 昔より今のほうがみんな誤字ひどくない? 私は目が悪いからわりと誤字あるんですけど、そういう「うっかりの誤字」とは全然違うレベルの誤字をよく見るんですよ。

ヒャダ 「伝わりゃいい」くらいの感じなんですかね?  

能町 誤字は気にせずに、どんどんしゃべってる感じで書いてるのかな。  

ヒャダ  「すごいと思ったのは、●●がすごいです」みたいに、日本語が変な文章も見かけますね。  

能町 そうそう、そういうやつ。


久保 文章って難しい。私、LINEの文章がどんどん苦手になってて。敬語使わなきゃいけないときとか特に。  

ヒャダ そんなあなたにAIサポート(*)。  
*2025年からLINEに実装された「LINE AI トークサジェスト」という機能。直前の文脈をAIが分析して、おすすめの返信案を提案してくれる。

久保 それ、最終チェックで頼むときあります。犬の預かりをお願いするときに、「もうちょっと丁寧な言い方ないかな?」と思ったりするので。会社員やってる人は、メッセージの返信にAIをめちゃくちゃ使ってるよね。  
  
ヒャダ 「どんなメールでもまず1回、AIを通す」という話を聞いたことありますよ。  

能町 そこまでするんだ。  

久保 AI使っても、私は何も成長してないんだけどね。  

2026年1月31日のこじらせライブより