2026年4月、公益社団法人日本漫画家協会による「第55回日本漫画家協会賞」が発表され、『漫画いしぶみ~原爆が落ちてくるとき、ぼくらは空を見ていた』(ポプラ社)が、〈萬画部門〉大賞を受賞した。
日本漫画家協会賞は、漫画文化の普及と漫画界の向上発展をはかるため、1972年に創設されたもの。現役漫画家を中心とした選考委員により、年間を通じて最も優れた作品が選出される。2023年に、従来の〈コミック部門〉〈カーツーン部門〉に加え、〈萬画部門〉が新設されている。
「萬画」とは、石ノ森章太郎氏が提唱した概念で、既存の漫画ジャンルにとらわれない、新たな表現領域をもつ作品が対象。過去には、第53回に『ちいかわなんか小さくてかわいいやつ』が受賞している。
今回〈萬画部門〉大賞を受賞した『漫画いしぶみ』は、広島の原爆で犠牲となった広島二中一年生321名の記録を原点とし、半世紀以上にわたり継承されてきた作品群『いしぶみ』を書籍化した『いしぶみ』(広島テレビ放送編)を元に、漫画家サメマチオが、広島二中一年生一人ひとりの生と死を丁寧に描いた作品。
『漫画 いしぶみ 原爆が落ちてくるとき、ぼくらは空を見ていた』本文より
「広島と言えば原爆を思い出す。あの日、大勢の人が亡くなった。その中に広島の中学生323人、一人一人の死を克明に描いている。」と評価された。