(『風、薫る』/(c)NHK)
映画界からの絶大な信頼を得て、メジャーからインディーズ作品までさまざまな話題作に出演。今年は『ちるらん 新選組鎮魂歌』(U-NEXT)で斉藤一を演じるなど、活躍の幅を広げてきた俳優の藤原季節さん。『風、薫る』(総合、毎週月曜~金曜午前8時ほか)で連続テレビ小説初出演を飾った。同作は、看護師という職業の確立に貢献した大関和と鈴木雅をモチーフにしたバディドラマ。見上愛さん演じる一ノ瀬りんと、上坂樹里さん演じる大家直美の2人が、看護婦養成所で共に学び、成長する物語。原案は、田中ひかるさんの『明治のナイチンゲール 大関和物語』(中央公論新社刊)。藤原さんは海軍中尉・小日向栄介を騙り、直美に近づいた詐欺師の寛太として出演。直美に正体がバレた時の不敵な笑み、憎めない存在感はSNSの話題をさらった。5月21日放送の第39回で寛太は直美と再会。藤原さんに作品に込めた思いを聞いた。(取材・文:婦人公論.jp編集部)

『坂の上の雲』で勉強

最初に、『風、薫る』の面談を受けさせていただいた時は、どの役かは決まっていませんでした。プロデューサーさんからは、「想像していたよりも、落ち着きとか底知れなさがある」と評価していただいて。その後、詐欺師の役だと聞いて一体どんな役なんだと思いましたが、寛太に決まってめちゃくちゃうれしかったですね。19歳でお芝居を始めて、今は33歳。14年間コツコツやってきました。今までインディーズを中心にノワールものや裏社会を描いた作品で培ってきた芝居を、連続テレビ小説という場所で出せるのでうれしかったです。

(『風、薫る』/(c)NHK)

偽物の海軍中尉を演じるにあたって、本木雅弘さんが軍人を演じたドラマ『坂の上の雲』を見て勉強しました。軍事所作指導の越康広先生からいろいろと教えていただきましたが、寛太は本物の海軍中尉ではありません。だから、ちょっと勇気を出して先生にはあえて「違和感が出るようにしたい」と提案しました。

例えば海軍では、もみあげまできっちり刈り込むことで帽子がフィットする。でも、寛太は詰めが甘いから、わざともみあげを微妙に長くしました。そういうアンバランスさをところどころに出しています。