
私たち、お金大好きウーマン!
お金の計算が好きなり桁繰り上がるたび胸はときめく 花山周子
いよいよ月末でございますな。残高が少なくなる日&待ちに待つ給料日前! 何やらお嬢様、家計簿アプリをつけるのに夢中でございますね。家計簿をつける、その必要は本当にあるのかどうか……2ちゃんねるの開設者のひろゆきさまもこんなことを言っておりましたぞ。
「家計簿つけることに夢中になってもしょうがないんですよ。あれは、とっさに買わない判断をする方が大切で、タクシー乗らないで徒歩で、一時間歩いたとき、あ、おいらタクシー代得しちゃったわー。って考えるそっちのメンタルの方が大事なんすよ。だから家計簿つけること自体はー、あんま意味ないっす」と。
ほら、お嬢様の支出、ヨガ教室、英会話教室、新しいパンプス、女子会……それを止めればよろしいのでは? 自炊にウォーキング、ミニマリズムと修行僧のように暮らしたらよろしいのでは? ふむ、確かにそれでは人生の喜びはありませんな。なになに、金勘定が好きだと。何にいくら使ったとか、何でいくら稼いだとか、そういうことを考えると気分が上がってくると。これは……これは根っからのお金好き! お金大好きウーマン! お金使うのも稼ぐのも大好きウーマン! しようもありませんな、好きなだけ計算してください。
そんなお嬢様が共感を禁じえない、こちらの花山周子さまのお歌のお振舞いです。
まさにお嬢様そのもの。「桁繰り上がるたび胸がときめく」とは、率直かつチャーミングな表現!
実は短歌の歴史の中で、お金は長い間テーマにしづらい存在でした。即物的かつ、生々しいテーマだからです。その中、ここ二十年ほどの間に、お金を詠むことで、生活の手触りやリアルさを表現する歌人も現れはじめたように存じます。この場合、桁が繰り上がったのは収入なのか、支出なのか。分かりませんが、キャッシュの動きを見ているとテンションが上がるのはこの資本主義社会において本能のようなものかもしれません。お金のことなんて……と言葉を濁せたのは、もう昔。今はお金のことをはっきりさせることで、現実的なサバイブの仕方や自分の道の進み方が見える時代になったのかもしれません。
