(イラスト:ナツコ・ムーン)
親の介護で後悔しないためには、どんな心構えや備えが必要なのでしょうか。専門家2人がさまざまな疑問や困りごとに答えます(構成:山田真理 イラスト:ナツコ・ムーン)
【住まいの選択】
Q. 親の希望は「最期まで自宅で」。本人の意思を尊重すべきですか?

介護する人がどこまでできるか

介護が必要になった時に自宅で暮らせるかどうかは、個々の事情によって違います。住み慣れた場所で生活できる点がメリットですが、要介護5の段階で在宅介護を受けているのは約4割というデータもある。やはり施設という選択肢は除外しないほうがいいと思います。

実は、「すぐ施設に入るから心配しないで」と言っていた親でも、いざとなると入居を拒むのはよくあるパターン。

親の気持ちを変えるのはなかなか難しいですが、要介護度が低いうちからショートステイを使い、自宅を離れる経験をしてもらうなど工夫することで、施設への抵抗感が弱まるケースもあります。

あるいは、施設がどんな場所か知らない親も多いので、まだ元気な段階でそうした話題が出た時に、「老人ホームへ見学に行ってご飯食べてみない?」と誘ってみるのもいいでしょう。「施設って想像していたより悪くない」と思うかもしれません。

見学はランチタイムがおすすめ。親の「ご飯がおいしかった」「みんなで食べるのが苦手かも」といった反応から、譲れない条件が見えてくることもありますし、子ども側も介助内容やスタッフの対応を直接確認できるので安心です。